乙9期 新井正美さん
2012-07-03


この可憐な紅顔の少年搭乗員も、それから間もなくソロモン海にはかなく消えてしまったが、その後私は、姫路の彼の父から一通の手紙を受け取った。
その文面のどこにも、子どもの戦死に関していささかの悔やみの色もみせてはいなかったが、ただ私の撮った写真を一枚送ってくれぬか、立派に死んだ子どもの形見とし、また子孫に残して誇りにもしたい、といった意味の文意がしたためられていた』
                         吉田一『サムライ零戦記者』光人社NF文庫



上の話は、17年6月1日のモレスビー攻撃で「被弾大破」になっている、これかもしれません。

このときのものと思われる写真が残っています(土浦・雄翔館)。

いつも我が家の玄関で哨戒飛行してくれている21型を使ってその写真の再現を試みてみました。
↓こんな感じ。
禺画像]
たぶん、上の黒い斜線ぐらいの部分がガバッとなくなっています。
これで飛べるのか!?というぐらい。

青い線で示したあたりに新井さんが立っています。
カメラの方は向いていません。

新井さんの向いている方向から察するに・・・・
「飛行機の前に立たせて撮った」と書いているカメラマンの吉田さんは、新井さんが向いている方向でカメラを構えていて、雄翔館のこの写真は別の人が横から便乗して?撮ったんじゃないかと・・・・。
ピンぼけしていて、「これ、吉田さんが撮ったの?」という印象を受ける写真です。
なので、はっきりとわからないのですが、お顔の雰囲気はママが9期の集合写真から集めた新井さんとよく似ています。



兵庫県出身。
千歳空、4空、台南空。

17年8月14日 ラエから 船団上空哨戒中 被弾 自爆戦死



※写真は羽藤さん(ご遺族所有)、松本さん予科練アルバム(ご遺族所有・武田さん提供)から
※被弾した飛行機の写真の確認に際しては陸上自衛隊の方にご協力いただきました


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